特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの入所系の施設では、雇用形態によっては夜勤のシフトが必須です。夜勤のある介護職が悩まされがちな睡眠障害の症状は、身体的、精神的な両面から現れます。まず、夜勤明け後の眠りの質が低下することが挙げられます。
不規則な勤務時間によって、身体の内部時計が乱れ、正常な睡眠サイクルを維持することが難しくなるのです。その結果、入眠困難や睡眠中の中断が起こりやすくなります。眠りが浅くなり、眠りが途切れやすい状態が続くことで、睡眠の質が低下し、疲労感が残ることがあります。

また、夜勤明け後の睡眠が十分でないときも、日中に過度の眠気や疲労感を感じます。その状態が続くと仕事や日常生活のパフォーマンスが低下し、集中力や注意力が散漫になることも珍しくありません。さらに、身体的な症状だけでなく、情緒不安定やイライラ、ストレス感の増加といった精神的な症状も現れます。睡眠不足は心理的な負担を増大させ、ストレスを感じやすくします。これらの症状が継続すると、心身の健康に悪影響を与え、生活の質を低下させる可能性があるため注意が必要です。
さらに、夜勤明け後の生活リズムの乱れが、食欲や消化器系にも影響を与えることがあります。不規則な食事や食欲の変動は、体重増加や消化不良といった健康上の問題を引き起こす可能性があるのです。
これらの睡眠障害の症状は、夜勤のある介護職に悪影響を与えています。そのため、夜勤のある介護職は睡眠の質を向上させるための対策や、心身の健康を維持するためのストレス管理方法が重要とされています。